冬の芋活~2023年
昨年の芋活エッセイの更新は2022年2月だけだったとは・・・
図鑑制作に没頭する一年だったからとはいえ、いけませんね。
2023年はなるべく更新していこうと思います。
冬の芋活はイモムシに出会う確率がかなり低いです。
全然出会えないこともあります。ただでさえ寒くてつらいのに、会えないとただただつらい日になってしまいかねません。
そんな辛い思いをしてまでなぜ行くのか?
と思われそうですが、この季節ならではの出会いがあるのです。
1月の「芋活はじめ」に出会ったイモムシはミナミクロホシフタオでした。
サンゴジュの葉っぱにかじられた痕があったのでよく見ると、鳥の糞!
冬場の鳥の糞擬態といえば、スカシカギバですが、アラカシじゃないのになぜ?と不思議に思いながら、近くで見てみるとお尻が違っていました。スカシカギバの尾角がなかったのです。
調べてみるとミナミクロホシフタオというツバメガ科のイモムシでした。
持ち帰って飼育してみると、すぐに糸を紡ぎ始めました。
この大雑把な繭をご覧ください(笑)この3日後に蛹になりました。
12日後にはとても美しい成虫が羽化しました。
持ち帰って室内で飼育したので、羽化まで早かったのだと思います。
幼虫で越冬するものは飼育が難しく、室内では失敗するリスクも高いので成功するととてもうれしいです。
先日(2月9日)のフィールドで発見したのはキムジノメイガです。
ササの葉が糸でつづってあり中に何か潜んでるなぁと思って開いてみました。
たいていは、小さなクモのことが多いのですが、そこには小さなイモムシがいました。
模様に特徴があるので図鑑ですぐにみつかりました。キムジノメイガというツトガ科の仲間でした(写真と種名だけですが、当サイトのツトガ科の幼虫図鑑にも掲載しています!)。ただ、図鑑には夏(2化)となっていたので、幼虫越冬かどうかわからなかったのですが、姿からすると間違いないと思います。
なんといってもこのマロ眉毛模様のお顔にキュンとしますね。
「癒しの虫たち」(P.72)で紹介している、いまだ謎のイモムシを思い出しました。あのイモムシにもいつか出会いたいですよね~。ふふふっって笑いたい。
冬場、ササに潜むイモムシはクロヒカゲとかヒカゲチョウ、コチャバネセセリ、タケカレハがいることがあるのでササがあればなんとなくチェックします。今回も違和感があり開いてみると見つかりました。
確かに冬は出会いが少ないですが、こんなにキュートなイモムシに出会えるならば冬の芋活もがんばれちゃいます!
フィールドへ行く前にぜひ冬のイモムシ・ケムシをチェックしてみてくださいね~